#9 「食べる紅茶」を作る人に、会いに行く

#9 「食べる紅茶」を作る人に、会いに行く(ドライフルーツティーのススメ・佐藤麻美)

以前のコラムで「COPECOは食べる紅茶だと思う」というお話をしました。
だって、紅茶を飲み終わった後に食べるドライフルーツが本当に美味しいんだもん。

「出がらし」かと思いきや、真逆!食べてみるとものすごく甘くてジューシー♪ そのギャップに、初めて食べた人はみんなびっくりします。 キウイやレモンなんて生の状態に負けないほど酸っぱくて、スッパマンの顔になるくらい(笑)

ドライだった果物たちが、お湯を注がれることによって、「待ってました!」と言わんばかりに、完熟まで木になっていた自分達の潜在力を発揮しているのでしょうねぇ。

そんな果物たちの生の姿を取材したいという願いが、遂に実現しました。
大事に育て上げるこだわり生産者、それを加工する凄腕仕事人の思いなどを今回のコラムからシリーズでお届けします。

ドライフルーツの概念を変えた
あのリンゴ

実は、私が初めてCOPECOを飲んで(食べて)感動したのが、りんごのドライフルーツの美味しさでした。 厚みのあるりんごはそのへんのアップルパイのりんごよりもボリュームがあり、食感はもちろん甘みや酸味もしっかり感じられる味わいなのです。

中でも私が好きなのは、ルイボスティーとりんご、生姜の組み合わせのCOPECO。

半分くらいお茶を飲んだら、是非シャリシャリのドライ生姜とリンゴを一緒に食べてみて下さい。

りんごの甘さと生姜の辛みが口内調味され、ちょっとしたデザートのよう。
体もぽかぽかしてくるので、これからの季節にもぴったりのドライフルーツティーです。

北斎が愛した
長野で最も小さな町“小布施”

このCOPECOのドライりんごを作っているのが、長野県小布施町の「川上農園」です。

小布施(おぶせ)は長野県の中で最も面積が小さい自治体ですが、葛飾北斎が晩年を過ごした場所として文化遺産などが残されている一方で、栗やりんご、ぶどうなどの果物作りが盛んな町。 「文化」と「果物」が共存する、とても魅力的なエリアなのです。

この小布施で、大正時代から約100年果樹園を営んできたのが川上農園。
ぶどう、りんご、あんずに加え、最近はヘーゼルナッツにも挑戦し始めた意欲的な農家さんです。果樹園は町内に8カ所点在し、家族みんなで栽培から出荷までを担っています。
町内に8カ所ですよ!
広大な敷地がある北海道では考えられないことで、ちょっと驚きでした(笑)

りんごは、そのうちの約2ヘクタール。
収穫は10月の「秋映」からスタートし、12月の「サンふじ」まで続きます。

果実を美味しく育てる夫婦

とても朗らかで、優しい笑顔が素敵な3代目の川上健一さん。
子ども達が安心して食べられる果物を作りたいと、30年以上前に除草剤の使用を一切やめ、手作業で草取りしている話をしてくれました。
手間がかかるけど、元気な微生物のおかげで果物の糖度が上がっているそうです。

また、人工的な肥料も一切使っていません。有機肥料で育てることにより、果物が本来持っている「育つ力」や「実る力」を引き出しています。
人と地球にやさしい農業―それが川上農園のモットーです。

りんごの王様には兄弟がいた!
シナノスイート

COPECOで使用しているのは、りんごの王様「サンふじ」。酸味、甘味、香り全てのバランスが良く、シャキシャキとした食感が心地良い、愛されりんごです。

取材時、「サンふじ」の収穫にはまだ早かったので「シナノスイート」を頂きました。丸かじりすると、口の中がりんごジュースでいっぱいになり、ほどよい酸味と甘みが上手に共存。

爽やかな香りを楽しみつつ、シャキシャキとした食感の音を噛み締めながらいると、COPECOのドライりんごの味と脳内リンクしてびっくり! え?「サンふじ」じゃないのに? その理由は、元々の親が同じなので、シナノスイートはふじに近いとのこと。なるほど、兄弟みたいなものか!

食べたのは「サンふじ」じゃないけど、もぎたての味がそのままドライになっているんだなぁと納得し、初めて出会ったりんごなのに懐かしい友達に会ったみたいな感覚になりました(笑)

そして、私が初めてCOPECOのドライフルーツを食べた時に感じた「正直な美味しさ」の原点が、ここにあったのだと結びつきました。
手間暇かけて、人にやさしく、丁寧に。
正直なやり方が「本当の美味しい」に繋がるのですね。

コロナ禍で販路が激減
50%OFFの“訳あり”ジュース販売

ちなみに、もうお忘れかと思いますが、初回コラムで登場したCOPECOの責任者「いちごブローチ」のSさん。

取材を引率してくれたSさんが誰よりも嬉しそうで、「こんな機会ないから、僕も川上さんと写真撮って下さい!」と少年のようにはしゃいでいたのがとても印象的でした(笑)

そんなSさんから、先日「助けて下さい!」と連絡がありまして。
賞味期限12月の川上農園のりんごジュースの売り先がなく、困っているとのこと。

コロナの影響で納品先が何件も閉店になったり、土産物屋の動きが鈍かったり、ジュースで提供しているお店もお客さんが来ないことで注文が激減しているんだそうです。

早速、りんごジュースを送って頂き飲んでみると、まさに果物そのままの美味しさ♪

「シナノゴールド」は濃い甘みの後に程よい酸味がやってきて、「秋映」は甘みと酸味がとても整った味わい。いずれもりんごを丸かじりした時、口に広がるジューシーな果汁そのもの。
完熟りんごだけで作っている証ですね。

賞味期限が近いこともあり、本来1本1000円なのが2本で1000円!
テレビショッピングみたいですが、これは買わないと(笑)

さて、川上さんが作るこの正直な美味しさのりんごは、更に「ドライにする」という仕事人の力が加わることで、「食べる紅茶COPECO」に変身するわけです。

その加工に携わる情熱的な凄腕仕事人の話は、次回たっぷりとお伝えします!

COPECO(コペコ)公式サイト >

国産ドライフルーツとフルーツティーのお店COPECO(コペコ)は国産のおいしいフルーツを砂糖不使用・無添加で作ったドライフルーツと狭山紅茶やハーブティーと組み合わせたドライフルーツティーを企画・販売(通販)しています。ギフトにも喜ばれます。

佐藤 麻美 | OFFICIAL SITE >

札幌のフリーアナウンサー佐藤麻美のオフィシャルサイトです。元HTBアナウンサー。HTBの深夜番組「おにぎりあたためますか」のMCを16年間担当。野菜ソムリエプロ、アスリートフードマイスターなどの資格所持。