#10 ドライフルーツの加工工場に潜入してきました

#10 ドライフルーツの加工工場に潜入してきました(ドライフルーツティーのススメ・佐藤麻美

 前回のコラムでは、長野県小布施町で約100年果樹園を営む「川上農園」のお話をしました。COPECOのドライフルーツを「正直な美味しさ」だと感じるのは、手間暇かけて丁寧に育て、完熟まで木になった果物を使うからこそ。 でも、そのこだわりフルーツは「ドライ」に加工する仕事人の手によって、やっと完成に導かれるのです。

農夫でイタリアンのシェフで、
加工工場まで営む凄腕仕事人!

 その仕事人こそが、小布施のお隣須坂市の「信州オーガニックフーズ」黒柳直人さん。りんごの他、キウイやみかん、梨、パインなどCOPECOのドライフルーツ約10種類の加工を担っています。

 黒柳さん、実は地元のイタリアン「キャステロドラゴーネ」で20年以上オーナーシェフをする傍らオーガニック農場も持ちつつ加工業もしているという凄腕仕事人! 加工工場は「有機JAS認定加工工場」でもあり、厳正な管理と規則のもと加工を行なっています。

 黒柳さんにお会いしたのは秋の始まりでしたが、農作業の日焼けが健康的で、話し始めたら止まらない軽快な口調にワタクシはすっかり引き込まれたのでありました。

 お話を聞く中で、何度も出てきたのが「お客さんのための加工」という言葉。「お客さんが喜ぶ加工」が一番大事であることを語気強く語られていたのが、とても印象的でした。

COPECOのフルーツが
職人魂に火をつけた

 「原料がまず素晴らしいんですよ!秀品です、秀品!百貨店に並ぶ果物ですよ!」。私から、COPECOとの繋がりを伺う質問が言い終わるよりも早く、前のめりに教えてくれる黒柳さん(笑)

 市場に出せなかったものを使ってジャムやジュースなどの「加工」を施す依頼が多い中で、完熟した最高の状態で持ち込まれるCOPECOの果物は、輝きを放っているのだとか。だからこそ、その秀品に見合う完成品を作ろうと、仕事人は最大限の力で加工に励みます。

「スピーディー」をモットーにする工程

(1)果物が持ち込まれたら、まず原料を洗います。ここは、化学の力に頼らない、貝殻を使った水で洗浄。

(2)洗い終わったら、皮むき、そしてカット作業です。

 かつてリンゴは手作業で切っていたそうですが、今は2年前に導入された黒柳さんお手製の「くし形12等分カット機」が大活躍♪ 等分に切ったつもりでも、人の手ではやはり大きさにムラが出てしまうらしく、ならば「自分で作ろう!」と作ってしまうあたり・・・真正面から仕事に向き合う姿が素敵でなりません^^

(3)カット後は、いよいよ乾燥です。
加工場で一際存在感を放つのが、365日フル稼働という大きな乾燥機。テフロンの網が30段、200キロの原料を一気に乾燥できる機械です。

 りんごをドライにする場合、48度で18時間の乾燥。この「48度」というのがポイントで、他の果物をドライにする時も50度を下回る温度で乾燥させています。これは、「酵素を壊さない温度」なのです。

酵素の維持にこだわった加工技術

 私たちの体内にも数千種類の酵素がありますが、「酵素がなくなった時が寿命」と言われるほど、酵素は大事なもの。食べ物を分解したり、消化したりする時など様々な場面で、体内の酵素が使われています。

 だから、なるべく自分の酵素は使わずに貯金して、外から酵素を取り込みたいもの。

 そんな酵素が含まれている代表的な食べ物が、生の食材と発酵食品です。
だから、フレッシュなフルーツは酵素がたっぷり! 高温乾燥なら短時間で完成させられるドライフルーツを、酵素が壊れない温度にこだわるのが健康オタクでもある黒柳さんなのです。「口に入れたら、唾液で酵素が復元するのよ!」と嬉しそうに話してくれました。

 そんな思いを聞いてから味見させて頂いたドライりんごはやっぱりひとしおの味わい。。。完成間もないドライりんごはほんのりの温かく、噛むほどに甘みが広がります。

美味しい! の先を見つめたモノづくり

 五感・情報・環境が「美味しさの三要素」と言われていますが、「知って食べた」ことで黒柳さんのドライ加工への思いも一緒に味わった感覚です。黒柳さんが言う「お客さんが喜ぶ加工」というのは、美味しさのその先まで考えている姿勢のことなのですね。

 COPECOと「信州オーガニックフーズ」の加工業としてのデビューはほぼ同じ。「共に歩み、成長してきた」という黒柳さんの言葉には嬉しさも滲み出ていて、絶大な信頼関係であることを肌で感じる取材でした。

 そして、帰りがけ。COPECOの責任者Sさんが、新たな試作品を取り出し、黒柳さんと軽妙なやりとりをしていました。あの未知なる商品がどのようにデビューするのか。。。

 心の片隅でそれを楽しみにしつつ、私はまだまだCOPECOを深掘りしていこうと思います!

※本来工場内部に入る際は帽子、白衣、手袋などを着用し、徹底した衛生環境下で作業しています。一部撮影用に模擬作業を実装していただきました

COPECO(コペコ)公式サイト >

国産ドライフルーツとフルーツティーのお店COPECO(コペコ)は国産のおいしいフルーツを砂糖不使用・無添加で作ったドライフルーツと狭山紅茶やハーブティーと組み合わせたドライフルーツティーを企画・販売(通販)しています。ギフトにも喜ばれます。

佐藤 麻美 | OFFICIAL SITE >

札幌のフリーアナウンサー佐藤麻美のオフィシャルサイトです。元HTBアナウンサー。HTBの深夜番組「おにぎりあたためますか」のMCを16年間担当。野菜ソムリエプロ、アスリートフードマイスターなどの資格所持。