#28 B品から逸品へ! あの「甘熟王」がCOPECOの新顔に

 「甘熟王」といえば、「バナナ」を想像する人も多いはず。濃厚な甘さともっちり食感、爽やかなバナナの香りが特長の人気バナナです。そんな「甘熟王」と株式会社かたすみがコラボしたエシカル商品が、昨年9月に誕生しました。

 規格外の「甘熟王」を使用したバナナとパインのドライフルーツです。我が家の息子たちも油断すると食べ過ぎるくらい大好きなこの商品。実は、甘熟王の美味しさの秘密は「偶然の賜物」でした!

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バナナは高地栽培 朝夕の寒暖差が美味しさの秘密

 「甘熟王」を販売する株式会社スミフルジャパン事業推進本部新規事業開発部の加賀爪匠さんに誕生秘話を伺いました。

 「甘くて美味しい、バナナの王様」という意味が込められている「甘熟王」。まず、その美味しさの秘密は、「ハイランドバナナ」と呼ばれる高地栽培にあります。

 700m前後という高地にある農園の特徴は、日中は暖かく、朝は寒い。バナナは寒さから身を守るために澱粉を蓄え、それが甘さの元になるのです。寒暖差により甘さが増し、美味しくなる。まさに北海道の野菜と同じで、道産子としてはなんだか嬉しくなりました^^

 この高地栽培にはもう一つのメリットがあります。寒暖差があることでじっくりと成長するため、通常は植え付けから約10ヶ月で収穫できるのに対し、約14ヶ月かかるのです。4ヶ月多く澱粉を蓄えることも、甘さに繋がります。

大ピンチ!後発で始めたバナナ栽培 農園の確保さえ困難だった・・・

 いいこと尽くしの高地栽培ですが、なんと偶然の賜物だったと聞いて驚き! 実は、フィリピンにおけるバナナ栽培においては、1970年と最後発だったというのです。

 当時、「バナナは低地で栽培するのが当たり前」という時代でした。栽培を始めようとした時には、後発で農園が確保できない中、スミフルは他と差別化を図るために、あえてまだ誰も手掛けていない高地にまで農園を拡げ、1972年にいち早く「高地栽培バナナ(甘熟王)」をスタート。すると試行錯誤のうえ、「高地」というメリットにより思いがけず美味しいバナナができたそうなんです。

 残り物には福がある、とはまさにこのことですね。現在は、現地にあるバナナの研究所で畑ごとに土壌や肥料の分析も行われ、日々美味しいバナナを追求しているのだそうです。

捨てていい果物なんてどこにもなかった

 そんな甘熟王がなぜドライフルーツになったのか。加賀爪さんは、入社してまもない頃、バナナ売り場の前に立ち、生活者がどんなバナナを買うのか観察したことがあると言います。そこで、ほとんどの人が綺麗なものから買っていくという現実を目の当たりにします。

 日本の生活者が「見た目に敏感であること」により、小さな擦り傷のあるバナナは流通に乗らなくなるのです。いわゆる「規格外」と言われるもので、見た目が優良ではないB品。この規格外を有効活用するために幾度となくリサーチを重ねて出合ったのが、「国産果物を無添加、無加糖でそのままドライフルーツにする会社」=株式会社かたすみでした。

 ただ、加賀爪さんには、ドライ加工により本来の味や香りが抜けてしまうのではないかという心配がありました。でも、初めてサンプルを食べた時、甘さと香りが凝縮された美味しさに感動! ドライ加工経験が豊富なかたすみだからこそ、甘熟王の美味しさそのままに商品化することができたのです。

 実際に食べてみると、パインは袋を開けた瞬間に甘い香りが一気に広がり、衝撃を受けます。濃厚な甘さと程よい酸味のバランスが絶妙な味わいなのです! ちょっと固めなバナナのドライフルーツは、咀嚼することでじわじわと甘さが出てきます。それが進んでいくと、脳内で「甘熟王」の濃厚な甘さとリンクして、「ホントに甘熟王だ〜!」って、笑っちゃうくらい(笑)

 美味しさはもちろんのこと、かたすみのドライフルーツは、酵素が壊れる直前の低温で加工されているため、咀嚼することで酵素が蘇る体にも嬉しいドライフルーツなんです。

 「無駄をなくしたい」という想いが実った、企業同士が笑顔になる商品。その想いに共感すると共に、間接的に食品ロス削減の一助になれるのは、生活者としてとても嬉しいことです。子ども達のおやつや仕事の合間に、手軽な「甘熟王チャージ」してみて下さい。

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国産ドライフルーツとフルーツティーのお店COPECO(コペコ)は国産のおいしいフルーツを砂糖不使用・無添加で作ったドライフルーツと狭山紅茶やハーブティーと組み合わせたドライフルーツティーを企画・販売(通販)しています。ギフトにも喜ばれます。

佐藤 麻美 | OFFICIAL SITE >

札幌のフリーアナウンサー佐藤麻美のオフィシャルサイトです。元HTBアナウンサー。HTBの深夜番組「おにぎりあたためますか」のMCを16年間担当。野菜ソムリエプロ、アスリートフードマイスターなどの資格所持。